Interview & Report

Tsubasa Tokita / Hideaki Shikama / KIRA

Tsubasa Tokita / Hideaki Shikama / KIRA 時多 翼 / 志鎌 英明 / KIRA

GYPSY THREE ORCHESTRA

GYPSY THREE ORCHESTRAは、時多 翼、志鎌 英明、KIRAからなるクリエイティブクルー。第1弾プロジェクトは、
2012年3月16日(金)から渋谷パルコ「SR6」にて開催。
参加ブランド:C.E / ANREALAGE / BAL / CILANDSIA / WHITE LINE / DRESSEDUNDRESSED / .efiLevol / TROVE / is-ness / CHRISTIAN DADA / TRINI / STEAM AND THREAD / GILET / LABRAT / Black & Blue / Kim Songhe / REMI RELIEF / bukht / KTZ / NIT / Episode no.. / Alexander Lee Chang / Bleu de paname+rdv o globe / CASEY VIDALENC / Aquvii / Garden of Eden And more...

Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2012-13 A/W 開催期間を含む1ヶ月間、渋谷パルコパート1に併設するSR6で開催されるイベント『THE ORCHESTRA SHOW』。60を超えるブランドが参加する期間限定ショップを中心に、さまざまなクリエイターが集結するこのプロジェクトを仕掛けるのは、「エイシクル シップス ジェットブルー」の元ディレクターとしても知られる志鎌 英明氏、クリエイターマネジメントなどを手がける時多 翼氏、イベント企画やブランドディレクションなどを行うKIRA(キラ)氏によるクリエイティブクルー、『ジプシースリーオーケストラ』(以下G3O)。
メディアに多くを語らず、いまだ謎に包まれた存在であるG3Oとは?

2011年末にスタートし、すでに話題を集めているG3Oですが、いまだに謎に包まれている部分が多いですね。

志鎌:G3Oは、時多、KIRA、志鎌の3人によるディレクションチームです。ジャンル、性別、国籍の垣根を取り払って、ファッションに関わるさまざまな活動をしていけたらと考えています。

KIRA:代表の時多が全体のマネジメント、志鎌がバイイングやディレクション、僕がプランニングやPR関係を主に担当していますが、お互いに補完しながらやっている感じです。

時多:それぞれのフィールドが違うからこそ、どんどんネットワークが広がっているところがあります。G3Oの最初のプロジェクトになる今回の期間限定ショップでは、もともとメンズをメインでやっていた志鎌がディレクションを担当し、メンズ色を強く打ち出していきますが、レディスの場合は僕、パーティ関連だったらKIRAというように、それぞれが得意な分野をフォローしていけたらと考えています。

今回の期間限定ショップについてお話を聞かせてください。

志鎌:ファッション・ウィークの期間中は、ショーがメインで、それに合わせてパーティ等が開催され、翌週には展示会という流れがありますよね。これまでは、そこにショップというものがなかったので、それを自分たちでやってみたいという思いがまずありました。ショーをしなくても良いクリエイションをしているブランドはたくさんあるし、今回は、そういうインディペンデントな活動をしている人たちにスポットが当たる場を、お店という形で作りたいと考えています。

例えば、合同展示会などの選択肢もあったと思うのですが、ショップという形へのこだわりが強かったのですか?

志鎌:まずは一般のお客さんに伝えたいというのがありました。また、地下スペースは、展示会場としても利用できる空間になっていて、ファッション・ウィーク期間中にジャーナリストやスタイリストたちがここに来る機会も増えると思うので、ショー会場には足を運べない一般のお客さんも、ここに来れば現場の雰囲気が感じられると思います。さらに、その場で洋服を買って帰ることもできる。僕らは、原宿のお店に並んで洋服を買っていた世代なのですが、失われつつある当時の熱気のようなものをもう一度蘇らせて、現状を少しでも変えていくきっかけになればという思いもあります。

左から、時多 翼氏、志鎌 英明氏、KIRA氏

メンバー3人は同世代なのですか?

時多:志鎌を基準にして、それぞれ3歳くらいずつ離れています。だから、例えば同じ裏原宿のことを話しても、当時の年齢が違うので、それぞれでとらえ方も違うんです。だからこそ一緒に話しているだけでもすごく面白いし、新しいアイデアが生まれるきっかけにもなっています。

KIRA:上下関係はなく、同じ価値観でフラットにつながっていて、そこから自由に意見を出し合っているという感じですね。

志鎌:3人ともジャンルにこだわらず、幅広いものが好きなんです。今回のショップのセレクト基準においてもそれは同じで、ジャンルに関係なく、デザイナー個人とその商品がどれだけリンクしているかということを大切にしました。人同士でつながっていきたいという考えがもとにあるので、今回も僕らがやりたいことを、参加してもらう人たちにどれだけ理解してもらえるかということがポイントでした。僕らの何倍もキャリアのある大先輩方から、始めて間もない若いブランドまで、考えを共有できる人たちがこれだけ集まってくれたということに、本当に感謝しています。

今回3人が「やりたいこと」とは何でしょうか?

志鎌:例えば、「今回のコレクションはロック調」とか、テイストとしてだけカルチャーを取り入れていくことが今のファッションには多くて、そこに疑問を感じていたんです。そうした表面上の関わりで終わるのではなく、現場で実際に表現しているプロのスケーターやラッパー、グラフィティライターたちにも参加してもらいながら、リアルなサブカルチャーやスポーツカルチャーのフィルターを通した洋服が買えたり、最新の情報が共有できる場を、ショップを通じて提供していきたいと思ったんです。

情報を事前にあまりオープンにしないことで、むしろ周囲の期待感がより高まっているように感じます。

KIRA:すべての情報を知りたい人もたくさんいるだろうし、その方がメディアなどでの反響は大きくなると思います。その一方で、ファッションには、囲いに覆われているところで何か面白いことが起きていて、それをみんなが知りたがることで盛り上がるということもありますよね。そうした自分たちが体験してきたファッションの良さも残しながら、お客さんとの接点をうまく作って、喜んでもらうというやり方ができないかなと考えています。

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今回はファッション・ウィーク開催期間に合わせたプロジェクトですが、東京のファッション・ウィークについて、これまでどんなことを感じていましたか?

時多:最初に知った時は、僕はまだ消費者だったし、別世界のものだと思っていました。その距離感には少し不満もあったし、業界に入った今も、やっぱりお客さんを盛り上げていかないと絶対にファッション業界は良くならないという思いがあります。だから、今回もファッション・ウィークに合わせて、お客さんともっと関われる場を作りたかったし、それは今のファッション業界に必要なことなんじゃないかと思っています。

志鎌:特に東京の場合は、お客さんがシーンを作っているところがあると思うんです。若い子達は本当にオシャレですし、東京のファッションを作っている彼らが、ファッション・ウィークに参加できるかどうかは重要だと思います。

KIRA:これまでのファッション・ウィークは、誰に向けて何の目的でやっているのかわからないところが正直ありました。やっぱり、もっとお客さんを巻き込んでダイナミックにやっていかないと、世界が注目するようなことはできないと思うんです。そういう思いを今回こういう形で表現しているところがあります。

志鎌:今回は、参加してくれるブランドがどれだけ瞬発力を発揮してくれるかというところが勝負でした。TwitterやUstreamなどが普及して、ライブ感や現場というものがより注目されていますよね。その中で洋服というのは、生産から店頭に並ぶまでにタイムラグがあるので、難しい部分もある。でも、今回のようにその場ですぐに買える場を作っていけるDIY感こそが、東京らしさだと思うんです。ショップに来れば、デザイナーさんや僕らもいるし、色んなイベントやワークショップも企画しているので、期間中何回でも通える名所的存在として、ファッション・ウィークを盛り上げていけたらなと思っています。

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最後に、今後の展望を聞かせてください。

志鎌:具体的なことはまだそんなに決まっていませんが、クライアントワークから自分たちのプロジェクトまで、プロジェクト単位で色んなことをやっていく予定です。

KIRA:海外にも出ていきたいですね。それによって加速させていける部分もあると思うので、常にそこは意識していきたいです。

時多:大きな組織にはないスピード感が僕らの武器なので、そこは活かしていきたいですね。違うフィールドで活動している人たちがプロジェクトごとに集まることで、色んなネットワークやアイデアが生まれるし、こういうやり方が、これからのベーシックになっていくのかなと思っています。

INTERVIEW by Yuki Harada

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