Interview & Report

ハンティング・ワールド 50周年記念展「Letter from Bob Lee ―ボブ・リーからの手紙―」インタビュー

ハンティング・ワールド 50周年記念展「Letter from Bob Lee ―ボブ・リーからの手紙―」インタビュー 参加クリエイター・来場者コメント

2015.3.17 渋谷ヒカリエ 8F CUBE 1, 2, 3

2015年3月17日(火)に渋谷ヒカリエ 8F CUBE 1, 2, 3にて開催された、ハンティング・ワールド 50周年記念展「Letter from Bob Lee ―ボブ・リーからの手紙―」のレセプションパーティの来場者や参加クリエイターのコメントを紹介いたします。

ブラッドリー・ラトソン ハンティング・ワールド ヴァイスプレジデント/グローバルMD
伊藤 文治郎 ハンティング ワールド ジャパン株式会社 代表取締役社長
福井 武 SOMA DESIGN/ヴィジュアルクリエイター
廣川 玉枝 SOMA DESIGN/クリエイティブディレクター
伊藤 弘 groovisions アートディレクター
アントニオ・クリスタウド PITTI UOMO マーケティング・マネージャー
木村 祐介 伊藤忠商事株式会社 ブランドマーケティング第三部 ブランドマーケティング第十二課

ブラッドリー・ラトソン
ハンティング・ワールド ヴァイスプレジデント/グローバルMD

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私たちは日本を重要な市場と捉えています。ファッション感度が高く、品質にもこだわりが強い日本の消費者の要求に応えることができれば、世界での成功は保証されると考えているからです。今回の記念展は、そうした日本の皆さまに、もともと冒険家だった創設者のボブ・リーが、世界中を飛び回るために必要なギアを開発したことから始まったブランドのストーリーを、過去のアーカイブや現代のコレクション、さらにボブ・リー自身のプライベートアイテムなどを通してご紹介するものです。ハンティング・ワールドの今後としては、バッグだけに限らず、ライフスタイル全般のアイテムを通して、皆さまにアウトドアを楽しんでいただけるような提案をしていきたいと考えています。


伊藤 文治郎
ハンティング ワールド ジャパン株式会社 代表取締役社長

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今回の記念展では、創設者のボブ・リーに焦点を当てていますが、彼の人柄を通してハンティング・ワールドの世界を知っていただくことが私たちの願いです。ボブ・リーと初めて会ったのはいまから30年ほど前ですが、その頃から彼は人類と野生動物の共生や、環境問題などについて話していました。いま振り返ると、それは非常に先進的な考えだったと思いますし、ビジネスマンとしての彼も、カミソリのような鋭さを持ち、あらゆる面で最高のものを追求する人間でした。そんな彼の哲学があったからこそ、ブランド創立から50年経った今も、当時と変わらぬ支持が得られているのだと思いますし、この50周年を大きなステップとして、さらに前進できればと考えています。


福井 武
SOMA DESIGN/ヴィジュアルクリエイター

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本展覧会の構成を手掛ける際、ハンティング・ワールドが掲げる「本物」「個性」「上質」という創設50周年を通したキーワードのもと[ボブ・リーから未来へ向けてのメッセージ]として、3つの展示室を設定しました。入り口である「本物」をテーマにしたRoom1では、ボブ・リーの貴重なスナップやアーカイブで彼自身を表現し、「個性」をテーマにしたRoom2では、ブランドの核となるバチュープロダクトを、groovisionsと我々SOMA DESIGNが手がけたアイテムとともに展示することで受け継がれてきた精神と、これからの50年に向けてのブランドメッセージとしています。「上質」をテーマにしたRoom3は、ブランドの枠を越えたコラボレーションアイテムの数々を展示することで、良いものは良いと認める、ボブ・リーの懐の深さ、審美眼にスポットを当てた構成となっています。今回の展示は、私たちが手掛けたニューアイテムも含め、若い世代の人たちにブランドのフィロソフィーを伝える良い機会になったと思いますし、自社でブランドを運営している僕らとしても、多くのことを学ぶことができました。


廣川 玉枝
SOMA DESIGN/クリエイティブディレクター

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ハンティング・ワールドは、質の高いプロダクトをつくるオーセンティックな老舗ブランドというイメージを持っていました。今回のコラボレーションにあたりハンティング・ワールドについて色々調べていくなかで、創設者のボブ・リーさんがもともと冒険家だったということなど、さまざまな発見がありました。そうしたブランドの歴史やプロダクトの原型を尊重しながら、ハンティング・ワールドのトレードマークでもある「バチュー サーパス」をベースに、カラーリングやテープの仕様などのディテールをアレンジし、さらに、裏地用に象をモチーフにしたパターンをデザインするなど、私たちなりのアプローチで新しい要素をプラスしたいと考えました。


伊藤 弘
groovisions アートディレクター

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今回コラボレーションするにあたり、これまでのアーカイブを色々見ていくなかで、その質の高さや素材の強さ、そして何よりもハンティング・ワールドの揺るぎないブランドの力というものを実感しました。それらに手を加えていくのではなく、仮に自分が持つとしたらどんなバッグが良いかをイメージしながら、要素を削ぎ落としていく方向でデザインを考えていきました。そうして、ファスナーを開けた時にちょっと驚いてもらえるように裏地をデザインするなど遊び心も入れながら、現代的な表現を心がけました。また、今回はイタリアの工場とやり取りをしたのですが、向こうのルールに合わせながらものをつくっていく経験も非常に面白かったです。


アントニオ・クリスタウド
PITTI UOMO マーケティング・マネージャー

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冒険家だった創設者のボブ・リーがつくったハンティング・ワールドというブランドの歴史やストーリーがよくわかる素晴らしい展覧会だったと思います。ブランドが長く人々に愛され続けることは非常に大変なことで、前に進もうとする精神を失ってしまえば、すぐに転げ落ちてしまうもの。その中でハンティング・ワールドは、着実にブランドの価値を高めてきたのだと思いますし、フォルムやカラーなどあらゆる面で洗練され、現代的な雰囲気を持っているブランドなので、モードの世界にももっと進出してほしいという個人的な願いがありました。だから、今回彼らがピッティ・ウォモに参加してくれたことは、主催者側として非常に喜ばしく思っています。


木村 祐介
伊藤忠商事株式会社 ブランドマーケティング第三部 ブランドマーケティング第十二課

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ハンティング・ワールドはバッグのイメージが強いブランドだと思いますが、今回の記念展では、冒険者であるボブ・リーが立ち上げたハンティング・ワールド独自のブランドヒストリーを伝えていくことをコンセプトにしました。ハンティング・ワールドは一貫して「本物」にこだわってきたブランドですが、この50周年を機に、ボブ・リーなら今どんな商品をお店に並べるかということを考えながら、さまざまなコラボレーション商品も制作しました。また、今年は「ピッティ・ウォモ」や「リバティ」など欧米の展示会にも出展しましたが、今後は時代に合わせて販売チャネルを多様化させながら、お客さまがボブ・リーのフィロソフィーを体験できる機会を増やしていければと考えています。


INTERVIEW by YUKI HARADA

 

【Link】 ハンティング・ワールド 50周年記念展「Letter from Bob Lee ―ボブ・リーからの手紙―」レポート

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