Interview & Report
Interview & Report

MIZU

MIZU MIZU

Make-up Director,Maybelline New York

NY在住の日本人メイクアップアーティスト。美容専門学校を卒業後、NYに拠点を移し、Peter PhilipsやMark Carrasquilloなどメイクアップの巨匠の元で修行を積んだ後に独立。その後、型にとらわれない洗練されたメイクアップ方法が国内外問わず、多くのカメラマン・編集者の支持を得る。最近では、国内外の主要モード誌のメイクアップ・ファッションページを担当する他、ウエラやエイボンなどの広告キャンペーンも幅広く手掛ける。日本におけるメイベリン ニューヨークのメイクアップディレクターとして就任後は、雑誌の撮影、商品開発などの活動の他、メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京のメイクを手掛けている。デザインやクリエイションに対する妥協のない姿勢で才能を発揮している。

Mercedes-Benz Fashion Week TOKYOのオフィシャルスポンサー、メイベリン ニューヨークの専属メイクアップディレクターとして、数々のショーを手掛けてきたMIZU氏。東京の最新ファッションが発信されるランウェイショーでは無くてはならない存在だ。バックステージから見た東京のファッションの印象やクリエイションの源、彼ならではのビューティトレンド分析、さらにNYでのプライベートの過ごし方など伺った。

Q. メイクに興味を持ったきっかけを教えてください。

A. 母が美容師でしたので、幼い頃から“美”に親しみを感じておりました。高校卒業後、横浜のホテルに就職したのですが、ある日テレビで観たコレクションのバックステージの光景に心を打たれ、「いつか私もあのバックステージへ行きたい!」と思ったのがきっかけでした。美術が得意だったこと、絵を描くことに自信があったことを基盤にメイクアップに挑戦することを決意しました。

Q. どのようにメイクを学んできましたか?

A. アシスタントになる以前は、雑誌の写真を見て、好きなメイクを色鉛筆でひたすら描いていました。また、化粧品も持っていなかったため、コスメのお店に行ってはテスターを試し、その後、家で練習をしていました。 アシスタント時代は、作品撮りや片っ端から雑誌を見て勉強していました。

Q. メイベリン ニューヨークのメイクアップディレクターに選ばれた時、どのような気持ちでしたか?

A. 初めてメイクアップアーティストとして買ったマスカラが、メイベリン ニューヨークだったということもあり、メイクアップディレクターに選ばれたという連絡を頂いた時は運命的なものを感じました。

Q. これまでにどのような仕事を手掛けてきましたか?

A. メイクアップアーティストとしてニューヨーク、東京のファッション・ウィークのバックステージ、雑誌の撮影、イベントでのメイクアップショーなどがあげられます。 アーティストとしての仕事だけでなく、リップ、つけ睫毛、アイシャドウなどの商品開発にも携わっております。

Q. これまでで印象的だったお仕事を教えてください。

A. 最近ですと、Tilda Swintonのメイクを手掛けたことです。ナチュラルメイクでしたが、とてもかっこいい気さくな女優さんでした。 その他に楽しかった仕事は、今開発中のアイシャドウです。朝から会議室にこもり、色味や質感などのディスカッションを行ってきました。試行錯誤の末、やっと辿り着いた理想の色、質感のアイシャドウが、世の中に出ていくのを楽しみにしています。

Q. メイクアップで最も心がけていることはありますか?

A. 『美しさ』。
その人が持っている個性や美しさを更にメイクアップで際立たせることを心がけ、時にはクリエイティブなメイク、時にはわざと汚したメイク、そんな中でも常にエレガントさを欠かさないようにしております。

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練習で描いていたスケッチ

 

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スタジオにて

 

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東京の老人ホームでのボランティア活動の様子

Q. メイクアップアーティストとして活動する上でのインスピレーション源は何ですか?

A. メイクをする時は、その時々の直感を表現しつつ、普段感じる様々なインスピレーションと結びつけ、表現をしております。すべての物が、見方を変えるだけでインスピレーション源になります。例えば、レストランでの盛りつけのカラーバリエーション、インテリア、道のグラフィティ、すべての物が私にとっての参考書です。

 

Q. 今シーズン(2013 S/S)から2013-14 A/W、2014 S/Sシーズンに向けて、どのような女性像やメイクが注目されますか?また、MIZUさんが表現したいメイクを教えてください。

A. 2013 S/Sは、カラーが多いシーズン!色を使いながら全体的にバランスの取れたメイクアップです。レッドやピンクなどのリップと一緒にミニマムメイクアップでバランスを取るメイクや、アイライナーやカラーのインラインなどのグラフィックなメイクなどが出ています。アイシャドウでは、シルバーなどのアースカラーやブルーが多く見られました。 2013−14 A/Wは、アイメイクアップに注目!グラムロック風のえんじ色のアイシャドウや、ブラック、ブラウンなどのアイシャドウ、メタリックやグリッターなどの質感のアイメイクアップなどに注目しています。引き続き、アイライナーなどのグラフィックライン、カラーライナーやぼかして目力を強調するなど多く見られました。春夏とは違い、ベリー系のリップで上品かつセクシーな口元が表現されるでしょう。
2014 S/Sは、シンプルかつ上品で力強い女性像を表現したいです。リップは引き続きトレンドだと思います。グロッシーなセクシーリップも質感などで楽しめるといいと思います。どのシーズンでもナチュラルメイクは見られますが、この春夏は美しい素肌感を大切にしながらもリップやカラーで遊びを取り込みたいと思います。

—— Mercedes-Benz Fashion Week TOKYOについて

Q. 参加された印象を教えてください。

A. メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京は、個性的で、才能のあるデザイナーさんが活躍していると思います。東京ではオペレーション、準備が行き渡っているので、仕事がしやすかったです。

Q. 手掛けたブランドのメイクはどのように作り上げていきましたか?デザイナーとのエピソードなど教えてください。

A. すべてのデザイナーさん一人一人が、ブランドのこだわりを持っております。その個性を尊重しつつ、双方のアイディアを出し合い、よりいいものを作り上げます。 事前のメイクアップテストの時、粘り強く決めるブランドもあれば、ヘアスタイルを決めてから、洋服と合わせ最後にメイクを決めるブランドもありますが、最終的なゴールは皆一緒で、“いいコレクションショーを作り上げたい”という気持ちだと思います。

Q. コレクションのメイクをする際に心がけていることはありますか?

A. あくまでもショーメイクなので、ランウェイでの見え方が綺麗になるように、色やバランス、質感などをパーフェクトにすることを心がけています。それぞれ顔が違うモデルをメイクによって統一感を持つように仕上げます。

Backstage at the Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2013-14 A/W

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—— NYと東京について

 

Q. 現在、NYを拠点に活動されていますが、東京との違いや共通点、それぞれの街の魅力はどこにあると思いますか?

A. NYはエネルギッシュで夢のある街です。世界中の人々が夢を追いかけてNYに集まってきます。そんな方々で溢れる刺激的な街。だからこそ私はNYが大好きです。 東京は、トレンドに敏感であり、団結力のある方々が集まる街に思えます。日本食が大好きな私はいつも東京に帰国することが楽しみです。

Q. NYと東京の人々のメイクやファッションに、どのような違いを感じますか?

A. 世界中どこにいても、ファッション好きの人達は、感性が豊かで見ていて楽しいです! 東京では、トレンドがすぐに浸透するため、同じメイクやファッションをしている人達が多く見られます。手先が器用なので、様々なメイクを試し、技術が高い人が多いように感じます。 NYは、世界中から人が集まっているので、それぞれ個人のスタイルがあると思います。TPOに合わせ、メイクやファッションを楽しんでいるように見えます。一般的にシンプルなメイクが多いですが、ナイトシーンではセクシーなメイクが目につきます。

Q. オフの時間はどのように過ごされていますか?また、NYのおすすめスポットがあれば教えてください。

A. オフの時間は家にいるのが好きですね。写真集を見たり、マンガや映画を観たり……。近所の公園も好きです。丘になっていて、マンハッタンと自由の女神が一望できるので、ぼーっと眺めていることが多いです。また、歩くのが好きなので、例えば、チャイナタウンからチェルシーまでなどを時間をかけて歩きます。歩きながら、人々を観察したり(ファションやメイクなど)、お店を見たり。ベタですが、美術館も好きです。NYでは、美術館巡りやセントラルパーク、また、ウェストエンドの歩道もお勧めです。

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Q. 今度の活動予定や展望を教えてください。

A. 今まで通りに、撮影や商品開発、ファッションショーはやっていきたいです。 商品開発では皆さんに喜んで頂ける物をどんどん世の中に出していきたいですし、アジアの商品開発にも関わっていきたいと思っております。また、いつかメイベリン ニューヨークからMIZUコレクションも出してみたいです。

INTERVIEW by *本インタビューはメールで行い、回答は本人の記述によるもの。

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