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SEP. 10, 2021

長濱ねるのSDGsレポート|「CRAHUG つくるにふれる。くらすはつづく。展」

CRAHUG WEBサイトは こちら

長濱ねる
1998年9月4⽇、長崎県長崎市⽣まれ。2015年、欅坂46のメンバーとしてデビュー。2019年にグループを卒業。現在はTV・ラジオのMCやエッセイの執筆、またNHK・SDGsキャンペーン『未来へ17アクション』への参加やファッション誌「with」での連載『HAJINERU SDGs』を通してSDGsについて勉強するなど、幅広い分野で活躍中。

NHK・SDGsキャンペーン『未来へ17アクション』のTwitter企画「長濱ねるのSDGs日記」や、ファッション誌『with』での連載「HAJINERU SDGs」を通してSDGsを学ぶ長濱ねるが、『Rakuten Fashion Week TOKYO 2022 S/S』の関連イベントとして開催された展示イベントをレポート。
 
長濱さんが向かったのは、世の中のあらゆるSDGsに関する取り組みを後押しする発信拠点として開設された[ITOCHU SDGs STUDIO]にて開催されている日本各地の工場と共に持続可能なモノづくりを考え、想いやりある暮らしをグローバルに発信するプロジェクト『CRAHUG(クラハグ)』の「CRAHUG つくるにふれる。くらすはつづく。展」。
 
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「どんな展示なのかとても楽しみです」と長濱さん。
 
迎えてくれたのはクリエイティブディレクターを務める梶原加奈子氏。梶原氏は多摩美術大学染織デザイン科や、英ロイヤルカレッジ・オブ・アート大学院でテキスタイルを学び、帰国後は産地とともに服地開発に尽力。2018年よりジャパン・テキスタイル・コンテスト審査委員長を務めている。

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今展示ではSDGs に焦点を絞り、作る人と使う人を繋ぐモノづくりの在り方を提案。壁面には作り手である職人たちの写真と共に、梶原氏によるインタビューを掲載したフラッグがレイアウトされ、中央には廃棄される素材を新しいアイデアで生まれ変わらせた商品や、極薄のLEDパネルを使った照明などが紹介されている。
 
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長濱さん「これはノートブック型の照明なんですね。こんなに可愛いデザインだと、購入する方は意識しなくても”気づいたらSDGsに協力できていた”となれそう」

梶原さん「こちらは埼玉県にある板金工場のワイ・エス・エムが制作しました。部屋の照明を落として、ほんの少しの明かりの中で、心を落ち着かせて豊かな時間を過ごせるようにと、照明の存在をなくして作られたものです。地域の工場がタッグを組んで作っているので、SDGsだけでなく地域活性化にも貢献しています」

長濱さん「作り手の方々の想いを知ることができて、こうして皆さんのお顔も見られて。より商品に興味が持てますね」
 
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次に長濱さんが気になったのは、この日長濱が着用したワンピースを手がける川北縫製(香川県)のウエア。自然由来の素材で染めたグラデーションが目を引くデザインになっている。
 
長濱さん「色合いがとても鮮やかで美しいですよね」

梶原さん「着てくださっているものは香川の海をイメージしています。非常に極細の糸を使った織物とニットを合わせたものになっています。染め物はどれも一つ一つ職人の手で染められたものなんですよ」

長濱さん「すごく生地が柔らかくて優しい肌触り。敏感肌の方でも安心して着られますね」
 
川北縫製は元々手袋を作る工場。手袋を作るには高度な縫製技術が必要とされるが、その技術を継承しながらも新しいモノ作りに挑戦している。
 
長濱さん「服のストーリーを知ることでより愛着が湧いて、一着をより長く着ようと思いますね。どなたがどんな思いで作っているのかを知るってすごく大事だなと思いました」

梶原さん「ありがとうございます。CRAHUGは、職人さんが考えていることやモノの良さを伝えて届けていきたいと思っています」
 
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ほかにも、備後撚糸(広島県)&ヒロタ(岐阜県)が手がける和紙の糸で作られたウエアや、オーガニックスキンケアを開発しているボタニカルファクトリー(鹿児島県)のアイテム、不純物を取り除いたコットンを使い、縫製にもこだわったベビー服を作る大東寝具(京都府)の品々などを手に取り、作り手の想いを知った長濱さん。
 
長濱さん「自分たちが環境を守っていくには何から始めればいいんだろうと感じていたのですが、何かを”買う”とか”消費する”ことで協力できるんですね。今日拝見したアイテムはインテリアとしてもファッションとしてもすごくステキ。SDGsを敷居高く捉えずに可愛いから買ったものが、地域の人やいろんな人に協力できていたら最高ですね」
 
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続いて、工場などで破棄される残布を使い、一輪挿しとカゴの装飾ができるワークショップに挑戦した長濱さん。リボン状にカットされたもの以外に、タオルほどの大きな布からも好きな生地を選ぶことができ、長濱さんは複数の残布をセレクトした。
 
今回作るのは一輪挿し。外側の木枠に好きな布を巻き付け、結んだりボンドを付けてアレンジしていく。
 
長濱さん「小さなころは祖母に編み物を教えてもらっていて、高校では手芸部に入っていたのでモノを作るのはすごく好きです」

梶原さん「一般には出回らない貴重な生地もあるので、いろんな素材を混ぜ合わせても可愛いいと思います」

長濱さん「自分が好きなものを自分で選んで作れるっていいですね」
 
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作業を進めていく中でも、職人たちのモノづくりの過程で自分たちができることがないかを梶原に尋ねる長濱さん。

長濱さん「SDGsに関わるお仕事をさせていただいて、一着の服を長く着たり、着られなくなったら何かにアップサイクルすることを考えていますが、実際若い世代や学生はそんなにお金があるわけではないので、その兼ね合いが難しいなと思っています」

梶原さん「工場では一緒にモノづくりをしてくれる働き手も不足しているんですよね。それに職人さんはデザインをすることが本業ではないので、若い方と交流して一緒に考えたり意義あることを広めたり、いろんな関わり方ができたらいいなと思います」

長濱さん「それはとてもいいアイデアですね。クリエイトしたい若者たちの窓口が少ないなと感じていたので、それがCRAHUGでできるといいですね!」
 
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約10分でオリジナルの一輪挿しが完成。秋らしい色合いと温かみのあるボリューム感が印象的な作品に仕上がった。
 
展示を通じて長濱さんは、紹介されている商品をもっと広めたいと思ったという。
 
長濱さん「魅力ある商品を手に取ることで”気が付いたらSDGsに協力できている”という流れが増えると、問題をより身近に捉えられるのではと思います。何事もですが、想像することが大切ですね。どうしてこんなに安いのか、これは誰がどこで作っているんだろうと考えたり。バックグラウンドを想像することで選択が変わってくるんじゃないかなと思います。私はファッションに精通した仕事をしてきたわけではないので、だからこそ感じる素朴な疑問を投げかけてこれからも届けられたらいいなと思います」

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