RakutenFWT 2025 S/S | Day 5 Report
「Rakuten Fashion Week TOKYO(Rakuten FWT)2025 S/S」(主催:一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構 (JFWO))は、本日5日目を迎えました。前日ラストに行われた1ブランドも含め、5日目ハイライトをレポートします。
「YUEQI QI(ユェチ・チ)」(20:30~)新国立競技場 室内練習場 9/5(木) 20:30~
シャネルの刺繍アトリエで経験を積んだユェチ・チが手がける上海発のレディースブランド。今季は「GILDED SPEED」をテーマに、フェンスやラタン家具、アスレジャーから着想を得ています。Rakuten FWTには2回目の参加ですが、同ブランドのアイテムを身につけたファンが駆けつけるなど、日本での高い人気が伺えました。
ブランドを象徴する「愛」の文字で作られたレースを使用したアイテムや、フォークロア×ストリートのデコラティブなピースなど、若年層のハートに刺さるアイテムが盛りだくさん。ランウェイではランジェリーライクなキャミソールやレースを施したトラックジャケットといった、アディダスとのコラボレーションウェアを発表。足元はアディダスのSL72をリメイクしたシューズや、10月15日に発売されるUGGとのコラボレーションブーツなどで彩られました。
「HEōS(へオース)」(14:00~) 渋谷ヒカリエ ヒカリエホール ホール A
暁川翔真が手がけるへオースは、「Nightmare(悪夢)」をテーマに儚くも強く美しいランウェイを披露しました。戦争の恐ろしさや子供達の悲しみ、一方でその中で見出す小さな光に着目したコレクションです。白から始まり、ピンクやグリーン、ブルーなどの色が混沌とした「悪夢」を象徴するかのように混ざっていきます。透け感のある素材にのせた美しグラフィックは、ラストに近づくにつれ黒にまとまり、夢の着地点を見せました。
ファーストルックには国内外で活躍するラッパー、Awichの娘であるトヨミ・ジャミラが登場しました。
「VIVIANO(ヴィヴィアーノ)」(15:30~) 小笠原伯爵邸
小笠原伯爵邸を穏やかなエレガンスで満たしたVIVIANO。「My Garden」をテーマに、美しい花々を咲かせたようなコレクションを披露しました。薔薇のモチーフが随所に散りばめられたり、ピンクやレッドといった花びらの色、モスグリーンやカーキ、ミントグリーンなどの枝葉の色が盛り込まれ、まるでVIVIANOが愛を込めて手入れした、秘密のガーデンにいざなわれたかのようです。
チュールを重ね合わせたドラマティックなアイテムやオリジナルのジャカード生地のドレスといったブランドらしさはそのままに、テーラードのセットアップやチョッキ風のパンツスーツなど、VIVIANO流のマスキュリンルックも印象的でした。今年発表されたばかりのメンズラインにも注目が集まります。
植物を育てることと服作りは似ている。そう感じたというデザイナーのヴィヴィアーノ・スーによるクリエーションには、常に服や着る人への愛が溢れています。
「Chika Kisada(チカ キサダ)」(17:30~) THE FACE DAIKANYAMA
©Chika Kisada
「陶酔」「中毒」という意味を持つ言葉、「Intoxication」を今季のテーマにしたチカ キサダ。いつもよりも強い言葉選びはコレクションにも現れていました。人々の感情を揺さぶるカラーとして「数多ある“あか”色」を選んだといいます。全モデルのリップは真紅で統一され、足元やバッグなどにも散らされます。そして真紅の残像であるかのような、薄いピンクも印象的に取り入れられていました。
人や物が作り出す動きやその残像を形にしたという今季は、動きに合わせて表情を変える変化球のテーラードジャケットや、逆に人の形を残すかのようにデフォルメされたビスチェなどが登場しました。
先シーズンから続くイーストパックとのコラボレーションバッグも、キーカラーの真紅に彩られています。
本日最後のランウェイを飾ったのは「sulvam (byR)(サルバム)」(19:00~)文化服装学院 遠藤記念館
日本のファッションシーンをエンパワーメントするプロジェクト「by R(バイアール)」で、sulvamがRakuten FWTでの3年ぶりとなるランウェイを開催しました。会場に選んだのは、デザイナー藤田哲平の母校である文化服装学院です。
注目を集めた本日のショーは、下記ウェブサイトよりご覧いただけます。
https://brandavenue.rakuten.co.jp/contents/fashionweek/trend/2025ss002/?scid=we_ich_byr25ss_0903_jfw
詳細は明日の速報でお伝えします。
「六舞宴|ROKUBUEN(ロクブエン)」(20:00~)オンライン発表
©ROKUBUEN
六舞宴を手がけるのは、山本寛斎に師事し、日本の文化や伝統、着物の概念を大切にしている向井侑子と、 着る人を魅せる事を意識する元モデルの安達大介。
今季は「初心に返る」ことを意識し、「纏」という字をキーワードにコレクションを仕上げました。着物の反物や日本の伝統柄を用いたアイテム、デザイナーが手作業で加工を施したデニム、着物の概念を現代に落とし込んで仕立てた「着物ドレス」の3つを軸に展開。和柄部分に西陣織を活用したバッグやシューズなど、小物にも力を入れています。
ストリートファッションのフリマ、《あんとき》マーケットが開催中
90年代〜2000年代初頭のストリートブランド全盛期を《あんとき》のストリートと定義し、当時を振り返るウェブメディア「ミミック」が仕掛けるフリーマーケットイベントが開催中。《あんとき》の買い物体験を令和に復刻すべく、当時のカルチャーを作り上げてきたブランド、ショップ、キーマンたちが出店しています。
初日は開場後も入場制限がかかるなど、注目度の高さが伺えました。俳優の窪塚洋介がプロデューサーを務めるゴルフウェアブランド「8G SHOOT」や、神田神保町の古書店「magnif」なども出店し、多くの人が会場に訪れました。
日程:9月6日(金) 14:00〜20:00、7日(土) 11:00〜19:00
会場:渋谷ヒカリエ 8/COURT
主催:MIMIC
「BMW Japan」がショーファーカーを提供
サラ・ソッツァーニ・マイノ
ニック・ウースター
今季はショーファーカー提供を「BMW Japan」にご協力いただきました。国内外のジャーナリストやVIPを載せたショーファーカーが東京の街を巡回しています。