蜷川実花 in N.Y. / Mika Ninagawa in N.Y. 蜷川実花
フォトグラファー
今回、JFWの特使としてN.Y.コレクションを訪れた、フォトグラファーの蜷川実花さん。ファッションをこよなく愛する蜷川さんのオリジナリティ豊かなコーディネイトは、N.Y.でも大人気!普段はカメラを構える立場の彼女も、コレクション会場では常にカメラを向けられていました。そうした熱気溢れる2011年春夏のN.Y.コレクションを彩ったのは、ナチュラルでどこかノスタルジックな香りに包まれ、ホワイト、ヌードベージュ、ライトブルーにスモーキーグレイと、儚く美しいペールトーンが描くナチュラルな世界観。デザイナーやアーティストやキュレーターに同業者のフォトグラファーと、様々な分野のクリエイターから絶大な支持を受けるセンスの持ち主の目に、今回のコレクションはどう映ったのでしょうか?蜷川さんがN.Y.コレクション速報をお届けします!
普段から『ANNA SUI』のドレスを愛用している蜷川さん。アナと蜷川さん、実は以前より交流があり、お互いの作品が大好きなのです。今回はshowのバックステージを撮影。コレクション直後にも関わらず、アナは蜷川さんのために会う時間を作ってくれました。久々の再会に、二人は大盛り上がり!「今回も、どれも素敵で、私はやっぱりアナが大好き。優しくナチュラルな色合いのルックに、見ているだけでも優しい気分になれました」
『DIAN von FURSTENBERG』の大ファンで、数えきれないほどのドレスを所有しているという蜷川さん。今回はshowのバックステージに潜入、ダイアン本人との対談も実現し、お互いクリエイターとしてリスペクトし合っているという事実も判明しました!「新クリエイティヴ・ディレクター イヴァン・ミスペラーレの初めてのshowですが、力強い女性像を感じました。やっぱりかっこよかった!」ナチュラルな今の空気感をたたえつつ、着る女性にエネルギーを与えるダイアン節は、春夏ももちろん健在です。
ここ数シーズン、新たなクリエーションの方向性を表現し続けてきた『JILLSTUART』。春夏コレクションは、秋冬のビッグトレンドとなったレディライクな女性像を大切にしながら、”今” を感じさせるミニマムでスポーティな新鮮さに魅了されました。また、少女と大人の女性の間を漂う、ジルならではのフェミニニティも炸裂。バックステージ撮影後、ショーを楽しんだ蜷川さんは、開口一番「カワイかった!」と感激していました。「JILLらしいJILLに戻ってきた気がするけど、更にエレガントになった気がします」
シルクロードを歩く人々からインスパイアされたという今回の『VIVIENNE TAM』。ヴィヴィアンが得意とするオリエンタリズムは、美しいプリントとなって会場のため息を誘いました。ドレスにフォーカスしていたここシーズンに比べ、よりウェアラブルなアイテムも増えた春夏コレクションに、ファッショニスタ・蜷川さんの目も光ります。「VIVIENNEらしいオリエンタリズムがより洗練された感じがして、とても素敵!showで見ると、世界観がよりよく理解できるし、さらに親近感もわきますね」
蜷川実花
フォトグラファー
Mika Ninagawa / Photographer
東京生まれ。写真ひとつぼ展グランプリ、キヤノン写真新世紀優秀賞、コニカ写真奨励賞、木村伊兵衛写真賞、大原美術館賞など数々受賞。映画『さくらん』監督。2008年11月に個展「蜷川実花展―地上の花、天上の色―」を東京オペラシティアートギャラリーで開催し、2009~2010年に岩手県立美術館、鹿児島県霧島アートの森、西宮市大谷記念美術館、高知県立美術館を巡回。東京オペラシティアートギャラリー、霧島アートの森では最多動員記録を更新し、合計約18万人を動員。2010年秋、Rizzoli New Yorkから300Pを超える大型写真集を出版、欧米を中心に世界各国で発売される。