レベッカ アップルトン クラーク Rebecca Appleton Clark/OROBORO
AmazonFWT 2018 S/S 海外ゲストインタビュー vol. 2
OROBORO(オロボロ)
217 Mott Street, New York NY 10012
718 388 4884 / hello@oroborostore.com
11am - 7pm Monday - Sunday
[ Website ] https://oroborostore.com/
高い品質とつくり手の思いが感じられるウエアやアクセサリー、ホームコレクション、コスメなどを扱うコンセプトショップとして、高感度なニューヨーク女性たちからの支持を得ている「OROBORO」。そんな同ショップのコンテンツディレクター兼アシスタントバイヤーを務めるRebecca Appleton Clark(レベッカ アップルトン クラーク)氏が、Amazon Fashion Week TOKYO 2018 S/S会期中にJETROの招聘によって来日した。初めて訪れた東京のストリートファッションや、ショップでも多く取り扱っている日本ブランドの印象などを聞いた。
今回、JETROの招聘によって来日されましたが、決まった時の感想をお聞かせください。
私たちのショップでは日本のブランドを多く扱っているように、以前から日本のファッションに対して良いイメージを持っていました。そのため、今回このように私たちのことを選んでくださったことに対して、とても光栄に感じています。私はこれが初めて来日になるのですが、実際に街を見て回っても、以前から抱いていたイメージの通り、非常に良い雰囲気を感じることができています。
東京のストリートファッションについてはどんな印象をお持ちですか?
東京の人たちはみなさんが自分の個性をよく理解していて、自由にファッションを楽しんでいるように感じました。ニューヨークの人たちのファッションは落ち着いている印象がありますが、この街のファッションは非常にバラエティに富んでいて、遊び心も感じられるのでとても新鮮です。来日したばかりのためあまり多くは見ていませんが、渋谷などを歩いていると見るものすべてが楽しいですし、ニューヨークの10倍くらいバイタリティがある街だと感じています(笑)。
今回の東京のファッション・ウィークにはどんなことを期待していますか?
ランウェイショーはこれから見ますが、東京ならではのファッション・ウィークの雰囲気を楽しみたいと思っています。各ブランドが発表するコレクションをもちろん楽しみにしていますが、同時にショー会場に来る人たちのファッションをチェックすることもとても好きなので、ニューヨークなど他の都市のファッション・ウィークとの違いを肌で感じてみたいですね。
レベッカさんが働かれている「OROBORO」についてのお話も聞かせてください。
OROBOROは、ローカルやサステナビリティを大切にし、オーガニックな素材でつくられた美しい製品を重点的に置いているショップです。私たちのお客さまには製品の背景にあるストーリーを重視される方が多く、どこで誰がどのようにつくっているものなのかということに高い関心を持っています。私たちスタッフもそうした情報をしっかりお伝えするようにしていますし、小ロットでもつくり手の思いが感じられるようなファッションを提供していくことを心がけています。
もともとOROBOROがあったブルックリン自体が、ローカルやサステナビリティを大切にするエリアとして世界的に知られていますよね。
ブルックリンはもはやほとんどジョークになるくらい、地元のものを愛する気持ちが強い場所なんです(笑)。特に食の分野でその傾向は強く、手づくりの革製品やアクセサリーなどを提供しているブティックも多いです。私たちのお店は、地主が変わったことがきっかけでブルックリンを離れることになり、マンハッタンのソーホーに移転しました。以前からのお客さまは今も付いてきてくれていますし、ソーホーに移ってからは人通りが多いエリアということもあって、たまたまお店を見つけてフラッと入ってきてくれるような方も増え、より幅広い方々にお越しいただけるようになりました。
お店で人気がある日本のブランドを教えてください。
コズミックワンダーやビズビム、カラーなどが人気です。特にコズミックワンダーは、布地や製法の美しさ、他のブランドにはないスタイルで、お客さまから好まれています。また、エタブルオブメニーオーダーズのバッグもロープや皮を組み合わせたユニークなデザインで人気を集めています。OROBOROのお客さまには日本のブランドということを十分に理解した上で買われる方が多く、日本のファッションからの影響を強く感じさせる「ブラックレイン」というロサンゼルス発のブランドなども注目されています。
日本のブランドに共通していると感じる点はありますか?
日本のブランドに共通しているのは、品質の良さとものづくりへの強い思いです。日本のデザイナーたちとお会いすると服づくりの過程をとても大切にしていることがわかりますし、ものづくりが大好きということが製品からもよく伝わってくるんです。
今回の来日で興味を持ったブランドや、これからチェックしてみたいと考えているブランドはありますか?
nest Robe(ネストローブ)とHallelujah(ハレルヤ)にはとても興味があります。他にも、Ujoh(ウジョー)やCINOH(チノ)、Robes & Confections(ローブス&コンフェクションズ)などが気になりました。
最後に、これから東京で足を運んでみたい場所や、体験してみたいことなどがあれば教えてください。
今回、初来日なので行きたい場所はとにかくたくさんありますし、色々な方たちに推薦してもらっているので、行きたい場所のリストがいっぱいになっています(笑)。ファッションはもちろんですが、美しい紙製品や陶器などをはじめ、ニューヨークではあまり見る機会がないものも積極的に見てみたいと考えています。特に最近、陶器がアメリカでも再評価されていて、私自身ロサンゼルスで開催されている大きな陶器フェアに毎年足を運んでいるので、日本の陶器が見られることがとても楽しみです。他に体験してみたいことも多く、特に食べ物には興味があるので色々トライしてみたいと思っています。
Interview by Yuki Harada