Interview & Report

にしな nishina

にしな nishina

アーティスト

Spotifyがその年に注目する次世代アーティスト応援プログラム「RADAR:Early Noise」に選出され、期待の新⼈として注⽬を集めるアーティスト。やさしくも儚く中毒性のある声と繊細に紡がれる言葉のセンス。穏やかでありながら、内に潜んだ狂気を感じさせる彼女の楽曲は、聴く人々の心を魅了している。

[ Website ] https://nishina247.jp/

[ Twitter ] https://twitter.com/nishina1998/

[ Instagram ] https://www.instagram.com/247nishina247/

にしな「スローモーション」

[ MUSIC VIDEO ] https://youtu.be/fI3NGB4Be8Y

[ Streaming ] https://nishina.lnk.to/slowmotion

Rakuten Fashion Week TOKYO 2022 A/Wシーズンにおいて初の試みとなるシーズンプロモーションムービーにて、最新シングル曲「スローモーション」がシーズンテーマソングに起用された新⼈アーティスト”にしな”さん。プロモーションムービーの印象や作曲作りで大切にしていること、自身のファッションについて話を伺った。

Rakuten Fashion Week TOKYO 2022 A/W Season Promotion Movie

「スローモーション」の楽曲がRakuten Fashion Week TOKYO 2022 A/Wシーズンのテーマソングに起用されると聞いたときの感想をお聞かせください。

純粋にすごくうれしかったです。私も洋服が好きなので、自分が洋服を楽しむようにムービーを観た方も、楽曲と一緒にファッションを楽しんでくれたらうれしいです。 Rakuten Fashion Week TOKYOに参加されるデザイナーの方々の中には、同世代の方もいると伺いました。私自身音楽でデビューしたばかりで、これから頑張っていこうという立場にいます。このような機会をいただいたので、ジャンルは違いますがお互いが良い刺激になれたらいいなと思います。

アニメーションで描かれたプロモーションムービーをご覧になって、どのような印象を持たれましたか?

映像を制作される中でスローモーションを聞き込んでくださったのだと思いますし、それがどんな風に表現されるのかワクワクしていました。映像作家でアーティストのUMMMI.さんが監督をしてくださった「スローモーション」のMVと重なるシーンでは、私自身が描かれていて。それがとても新鮮でうれしかったです。いろんな街の風景にいろんな女の子がいて私自身とも重なる部分がありますし、観てくださる方も共感できるステキな映像だなと思いました。
私の楽曲を聞いてくださっている方がプロモーションムービーを観てどんな風に感じるのかも気になりますし、アニメーション化されたことで楽曲に対する捉え方にも深みが増すんじゃないかなと思っています。

“正しさをなくした夜に花を”などの歌詞から、自分自身を客観視しながらも自分は自分という芯の強さを感じます。多様性が謳われる時代を生きる若者の強さを表しているようにも感じられますが、にしなさんご自身が多様性や強さを意識されることはありますか?

ありますね。聞いてくださる方がいるからこそ作る音楽もありますが、需要に合わせて供給していくわけではないですし、作りたい音楽を聴いてくださる方がいるのが、一番幸せなカタチだなと思っています。それが崩れすぎてしまうと作っている意味が壊れてしまうので、自分らしさや自分が発信したいと思うことは大切にし続けたいと思っています。

楽曲作りをするうえで心がけていることはありますか?

思考と感覚のバランスを大切にしています。例えば「スローモーション」の曲の中に「無機質な孤独Em7」という歌詞があるのですが、「Em7」は感覚的に使いたいなと思った言葉なんです。でも曲にする場合は伝わるようにしなくちゃいけない。そのバランスをとるために説明をしすぎず、聴いている方に伝わるように整えていきました。

”愛し合えばスローモーション”という歌詞もいい意味での違和感がありますよね。

これも感覚的に取り入れた言葉ですね。相手のことをすごく好きになると激情的な波が生まれたりしますよね。その感覚って、置いてある花瓶が落ちて割れたとき、本当はすごいスピードで起きていることなんだけど、スローモーションに見えたりする。そんな感覚に似ているなって思ったんです。

コロナ禍において、にしなさん自身なにか変化などはありましたか?

曲作りは大きく変わっていないです。ただコロナ禍で苦しいと感じることもあるけど、他の人も同じように苦しんでいるよなって。孤独を描くときも、自分だけじゃない、孤独がいっぱいあったら、それは仲間のようにも感じるなって。言葉が持つ意味の捉え方が少し変わったっていうんですかね。価値観みたいなものも学んだ気がします。果てしなく落ちていくような曲も書いてきたんですが、違う角度で孤独を見てみて、少し前を向きやすい曲を書いてみようと思ったりしました。

にしなさんはどんな風にファッションを捉えていますか?

洋服は1日の気分や自分のスタンスを決めるものだと思っているので、なりたい自分に合わせてその日その日で選んでいます。元気を出そう!って思ったときはポップな色を選んだり、ありのままでいよう!って思えばジャージを選んだり。昔からジャンルやカテゴリーにはこだわりがないかも。むしろ一つのジャンルに絞れないタイプです。小物とか鞄とかアクセサリーもいろんなものがありますね。今年は帽子にチャレンジしたいなと思ったりしています。

最後に、Rakuten Fashion Week TOKYO において初の試みとなるシーズンプロモーションムービーを見てくださる方々に、にしなさんからメッセージをいただきました。

自分を表現するものが言葉だけだと限界があると思っています。「スローモーション」という楽曲でも言葉で伝わらないからこそ、”相手に同じことをしてしまう”という思いを描いています。ファッションも言語化できないものを表現できる一つのツールだと思うので、自分自身も、デザイナーの方々も、そしてファッションを楽しむ人々も、自分らしい表現をし続けられたらいいなと思います。

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