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FEB. 19, 2024

初参加ブランドアンケート|HAENGNAE ヘンネ

HAENGNAE ヘンネ

Designer

アンナ チョイ
anna choi

Category

Women’s / Ready To Wear

ブランドや服作りについて

―ファッションデザイナーを目指したきっかけと、ブランドを立ち上げた経緯を教えてください。

1992年生まれの韓国国籍を持つ日本育ちのデザイナーanna choi(アンナ チョイ)。ニューヨーク、日本でファッションデザインを学び、2017年に文化服装学院在学中に神戸ファッションコンテスト特選を受賞後、特待生としてイギリスのノッティンガム・トレント大学へ留学。 卒業後、Graduate Fashion Week(GFW) で発表したオートクチュールコレクションが注目を集め、メゾンから複数オファーを貰うも、自身のブランド立ち上げを志し日本に帰国。2021AWコレクションを皮切りにブランドをスタートしました。

―ブランドのコンセプトや服作りを通して伝えたいことは?また、提案したい男性像・女性像はありますか?

夢を夢で終わらせない、夢を現実に叶える力がある女性。HAENGNAEは、誰かに受け入れられることを目的とせず、自愛精神を含めた“愛でる”哲学を大事にし、知性や勇気を持ちながらたくましく生きる“強きロマンチスト”のための服です。HAENGNAEを身に纏うことで、夢を現実にする努力を怠らない彼/彼女らが、時には愛を、時には強さを感じてもらえるような、自分自身を愛することのできる洋服をイメージして制作しています。

―クリエーションにおけるインスピレーション源、コンセプトメイキングの方法は?

幼少期からの記憶に残る、クラシックで本質的な価値のあるもの。

―現在の取り扱い店舗を教えてください。また、ブランドのファンはどのような人たちですか?

自社オンラインストアに加え、日本各地の百貨店、セレクトショップ様。
年齢も幅広いですが”自愛精神”を大切にするHAENGNAEの掲げる女性像に近いお客様が多いです。

―ファッションで影響を受けたブランドやデザイナー、スタイル、カルチャーは?また、その理由は?

オートクチュールとプレタポルテの歴史。一世であるメゾン創設者らへの技術と信念に圧倒され、尊敬し、影響を受けてきました。

2024 A/Wについて

―Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/Wへの参加の動機は?

HAENGNAEは一貫して、ただ消費されていくいわゆる”アパレル”を作るのではなく、デザイナーとしての創る責任・生み出す責任を持ち続け、常に上質で本質を見い出せる価値のある服創り、世界で勝負できる本物の“ファッション”を表現し続けるよう努めています。オートクチュール とプレタポルテをうまく融合させ、未来に向けて新しい価値観を提案していきます。シーズンを重ねるごとに、日本ではファッションとアパレルの境目が曖昧で同義と捉えられることも多く、芸術としての表現はビジネスとして成り立たないと判断されることに違和感を感じていました。一方で今の時代だからこそ、その二つの融合点を進化させることが可能だと、HAENGNAEを続けていくなかで感じています。Rakuten Fashion Week TOKYOへ参加することで、コレクションブランドとしての認知を図り、世界進出への一歩にしていきたいです。

―2024 A/Wシーズンのコンセプトやイメージを教えてください。

“Loving Philosophy” 愛でる哲学
HAENGNAEは自愛精神を含めた“愛でる”哲学を表現することを大切にしています。私は制作期間を”愛を探している”と言います。そして洋服を完成させたとき、”愛を見つけた”と感じます。本質を愛して継承していくことに価値があり、人種や性に対して多様な考えを持ち、動物自然環境に愛情を注ぐ、私が生きているうえで大切にしている思想そのものが、”愛でる”という哲学に繋がっています。果たして HAENGNAE が提示する””愛””とは何なのか? Chapter.01 から紡いできた物語を読み返し、このコンセプトを再解釈・再定義します。

―ショーもしくはインスタレーションの構想を教えてください。

ランウェイは夢を魅せる舞台だと考えています。ファーストシーズンから創り続けてきた赤・黒・ベージュの3色を軸に、オートクチュールとプレタポルテ、ロマンティックとエッジィ、クラシックとモダン、それらの融合を視覚・聴覚・嗅覚を通して生で感じていただけると嬉しいです。

今後

―ブランドとしての展望を教えてください。

常に上質で本質を見いだせる価値のある洋服創りをしていきたい。世界で勝負できる本物の“ファッション”を表現し続けたいと思っています。

TOKYOについて

―あなたにとってTOKYOとはどんな街ですか?

多様性の街。

―東京で好きな街もしくはスポットと、その理由を教えてください。

渋谷区。東京にいる時は学生時代から今に至るまで制作場所なので。

―お気に入りもしくはオススメのショップ(ファッション、インテリア、飲食などジャンル問わず)、施設、スポットなどを教えてください。

代々木公園。

SDGsへの取り組みについて

―ブランドでの取り組みや挑戦したいことを教えてください。

“長く愛着していただく”というコンセプトのもと、大量生産・大量消費をさせず、高品質の物を適性数量作ることを心がけています。合皮や化繊は劣化が早く、必ず買い替えが必要になり、長い目で見たときにサスティナブルとは言えません。HAENGNAEでは、シルクや皮革等の上質素材にウォッシャブル加工を施すことで、手入れ次第では”一生物”として使用できる洋服を制作しています。シーズン毎に新たな洋服を買い替えていくのではなく、シーズンレスとして長く着用できる人生に寄り添う服を制作することで、廃業や過剰消費を抑える。物が溢れる時代であるからこそ、こうした取り組みが改めて必要だと考えています。HAENGNAEとして、永く大切に愛されるブランドを目指しています。

今後の取り組みとして、3DCGを導入することでトワルやサンプル制作におけるエネルギーの負荷を減らしたいと考えています。今地球に何が起こっているかを知り、どのような背景で洋服が作られ、その上で何を選択するのか。ブランド側だけではなく消費者としても自身の視点を持つことが今後重要だと感じています。デザイナーとしての創る責任や生み出す責任を感じながら、なぜそれを選び、購入し、使用するのかといった消費者の意図をしっかりと考え、問題定義して行けるようなデザイナーを志しています。

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