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OCT. 12, 2016

初参加ブランドアンケート|Karen Topacio カレン・トゥパシオ

Karen Topacio

Karen Topacio

Designer

Karen Topacio
カレン・トゥパシオ

Category

Men’s & Women’s / Ready To Wear and Accessories

ブランドや服作りについて

―ファッションデザイナーを目指したきっかけと、ブランドを立ち上げた経緯を教えてください。

ファッションに関して私は遅咲きでした。昔からアートには興味を持っていましたが、フィルムや写真を含む様々なアートの形を探検していてとても忙しかったので。正しい道を何年もかけて探求した末、ようやくファッションが私の愛する全てのことを発揮できる最適の場所だということに気づきました!

近代ファッションデザイン学の博士号を得てIFA Parisから卒業した後、多くの人から良い反応をいただきました。様々なコンテストにも参加して、2015年5月のLVMH Prizeに事前選考されました。そのお陰で自分のブランドへの自信を強めることができ、それを機に正式にファッションデザイナーを始めました。私は大変幸運で、自分のブランドを立ち上げた途端、母校のIFA Parisが、所有するビルの中に小さなスタジオを提供してくれたことから、Tranoi Parisなど、彼らが開催するイベントで私のコレクションを発表させてくれたり、そのための資金援助をしてくれたりと、全ての段階でサポートしてくれました。

 

―ブランドのコンセプトや服作りを通して伝えたいことは?また、提案したい男性像・女性像はありますか

ブランドのスタイルは、私が育った2つの異なる環境に端を発しています。 フィリピンのトロピカルな景色と近代的で現代的なインフラのオーストラリア。これらは自然を模していながらグラフィックな形や、ミニマルな美的感覚を保ちながらクリエイティブやファブリックを作る作業に用いる技術によって表現されています。
確信と想像はブランドの独自性の鍵であり、したがって服はいつも遊び心に溢れていて想像力に富んでいて、女性に独創的な気持ちを与えます。

 

―クリエーションにおけるインスピレーション源、コンセプトメイキングの方法は?

自然と近代生活の対比にインスパイアされることが多く、その結果、出来上がるものは必ずグラフィックで未来的でありながら自然を感じさせるものになります。毎シーズン、そこが私の仕事をする宇宙ですが、どうやって始めるか?リサーチです。しかも沢山のリサーチ。大概の場合、良い方向性を見つけるためにリサーチをするのですが、驚くことに時々、特定の素材から始めることもあります。すぐにスケッチに飛び込むのではなく、それよりも1つのアイデアを様々な面から検討することでより深く発展させます。服作りの全てのプロセスの中でこれが最も時間がかかりますが、真剣に実際の物作りに取り組む前の、無邪気な子供のように何の責任もなく遊べるところなので、私が最も好きな部分でもあります。
パートナーのEvgeniya Cheglakovaともとても密接に仕事をします。多くの場合、私のとんでもないアイデアを彼女が販売可能な商品に落とし込んでくれます。

 

―現在の取り扱い店舗を教えてください。また、ブランドのファンはどのような人たちですか?

ポップアップストアや自社ウェブサイトを通して、お客様に直接販売しています。Clothing LoungeというロンドンのオンラインストアやパリのKodd Kornerでも購入できます。私達の顧客のほとんどは、ファッションやデザインなどのアート分野で働いていたり学んでいる熱心なファッション愛好家です。

 

―ファッションで影響を受けたブランドやデザイナー、スタイル、カルチャーは?また、その理由は?

スタイルという意味ではRei Kawakuboです。彼女はファッション業界における名物と言えます。何年もの長きに渡り、彼女はトレンドを追いかけるのではなく、ファッションの世界に想像を超えた新しいものを持ち込み続けてきました。
近年では、Iris Van Herpenに非常にインスパイアされています。彼女と私のスタイルはまったく異なりますが、彼女の作品は好きです。彼女の作品は未来的なだけでなく、それ以上に、ストーリーを語るアート作品のようです。彼女はまた、自身の作品の中にテクノロジーを取り込んだ先駆的なデザイナーの一人でもあります。彼女によって革新をインスパイアされただけでなく、他のアーティストとコラボすることの素晴らしさを彼女によって教えられました。彼女のお陰で、ファッション産業全体がより他の業種の人と働くことへの好奇心が高まり、積極的になり、コラボが業界全体に進んだと思います。

2017 S/Sについて

―Amazon Fashion Week TOKYO 2017 S/Sへの参加の動機は?

今年のAsian Fashion Meets TOKYOの出展者に選ばれ、同郷のフィリピンデザイナー3名と共に肩を並べて発表できることは非常に光栄で素晴らしい機会です。若いデザイナーにとって東京のファッション・ウィークは、新人デザイナーに寛容で多種多様な感覚を持つ観客に、自分の個性とクリエイティブさを披露するのに絶好の舞台です。

 

―2017 S/Sシーズンのコンセプトやイメージを教えてください。

2017 S/Sシーズンを作るのにインスパイアされたのは、穏やかな熱帯地方にある私の故郷への最近の帰郷でした。改めて自然界と繋がったということだけでなく、マニラの雑踏も。今回のコレクションは直接自然界の色や柄から影響を受けていて、しなやかな素材とグラフィックな形による自然を感じさせる美意識をミックスすることで、それを表現しています。明るい色の塊を繋ぎ合わせる役割を果たしている大胆にレーザーカットされた皮革のディテールが母なる大地を象徴しています!

 

―ショーもしくはインスタレーションの構想は?

楽しい自然の中の散歩。コンクリートの床からポップアートな草や花が咲き乱れるグラフィックなジャングルを想像しています。

今後

―ブランドとしての展望を教えてください。

シーズン毎にファッション業界に新しい何かを紹介したいと思っており、随時新しい技術を一緒に探求してコラボレーションできるアーティストに声をかけています。私達のお客様には、私達の服を着るだけでなく、ブランドの世界観を体験していただきたいと思っています。

TOKYOについて

―あなたにとってTOKYOとはどんな街ですか?

東京は私にとってアジアのファッションの中心です。トレンドを決めるにおいて中心的存在であるのは間違いありませんが、長きに渡ってアヴァンギャルドな部分にも憧れを感じています。

 

―東京で好きな街もしくはスポットと、その理由を教えてください。

難しい質問ですね。8年くらい前の来日では、箱根や鎌倉の神社や美術館、ショッピングエリアなど数え切れないほどの場所を訪れましたが、一番楽しかったのは原宿や秋葉原などの個性的な地域と非常に忙しい渋谷でした。古風で趣のある日本のカフェやショップを大変気に入りました。温泉やスパも堪能し、とにかく私の地元では味わえないような、間違いなく特別な経験でした。

 

―お気に入りもしくはオススメのショップ(ファッション、インテリア、飲食などジャンル問わず)、施設、スポットなどを教えてください。

ドーバー・ストリート・マーケット、紀伊国屋、コム・デ・ギャルソン、秋葉原周辺

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