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AUG. 26, 2022

DAIWAによる環境保全活動「BE EARTH-FRIENDLY」の世界を文化学園・東京藝術大学の学生が表現

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RakutenFWT 2022 A/Wにて、使われなくなった漁網の再利用コレクションを発表したDAIWA。2023 S/Sでは、⽇本最⼤のファッション専⾨教育機関である⽂化学園と、傑出した芸術家を育成・輩出する東京藝術大学とコラボレーションをした展示会を実施。渋谷ヒカリエにて、より幅広い世代に向け、ブランドの取り組みやリサイクル素材の製造プロセスなどについての情報を発信する。

2022 S/Sより『Rakuten Fashion Week TOKYO』のSDGsレポーターを務める長濱ねるさん。「DAIWA」による新たな循環型漁網アップサイクルの展示イベントについて、グローブライド執行役員・小林謙一氏に取材を行った。

長濱さん 「改めて循環型漁網アップサイクルがどういった取り組みなのか、教えていただけますか」

小林さん 「グローブライドは長年自然をフィールドに事業を行っており、同時に自然を守るための保全活動も行っています。この活動の中で海のゴミとなってしまっている廃棄漁網をなんとかできないかという思いから、外部の協力企業により漁網を糸にするプロジェクトに参加しました。この糸を織って生地を作り、第一弾として漁師のレインウェアを製作、2022 S/Sの展示会では漁網から作られたドレスをねるさんに着ていただきましたね」

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2022AWシーズン、DAIWAによる『BE EARTH-FRIENDLY -漁網アップサイクルプロジェクト-』展示訪問時の様子

長濱さん 「廃棄されるものだった漁網がこんなにもステキな一着になるんだと本当に驚きました。漁師の方々もレインウエアをとても喜んでいると教えていただいて、リサイクルへの関心も高まり、いい循環が生まれているんだなと感じました。そして今回は学生の方々とコラボレーションをされたそうですね」

小林さん 「学生とのコラボのヒントは、実は前回ねるさんとお話しさせていただいた会話の中にあったんですよ。ねるさんが“SDGsに興味がある若い世代の人の中には、何をしたらいいのかわからない人たちがいる”と教えてくださって、その時ハッとしたんです。若いスタッフとSDGsについて話すことはありますが、一般の若い世代の方の話をしっかり聞いたことがないなと。そこで、これからファッション業界を担う人たちと交流する機会を設けようと思ったんです」

長濱さん 「そうだったんですね!とっても嬉しいです」

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小林さん 「そこで⽂化学園にお声がけしたところ、ファッションでも環境問題が大きなテーマであると興味を持ってくださり、学校の授業で説明をすることに。次世代へ環境課題や情報が発信されることでファッション業界での好循環を促したいと伝えると、多くの学生が賛同してくれました。2023 S/Sのイベントでは、学生たちによる漁網の生地を使った作品約24体を披露します」

長濱さん 「海で使われている漁網とファッション業界での活躍を夢見る学生、なかなか混ざり合うことがないシチュエーションですが、DAIWAさんが2つの架け橋になっていらっしゃるんですね。職業や世代を超えて一つの目的に向かってつながる、ボーダーレスな環境を作っておられるDAIWAさんの取り組みはとても素晴らしいことだと思います」

小林さん 「また今回は、会場の構成に東京藝術大学の学生の方々が参加してくださいます。顧客の方に東京藝術大学出身の関係者の方がおられて、今回の展示についてお話ししたところ、一緒に作り上げようということになりました」

長濱さん 「それはすごい!廃棄漁網をテーマに、学生によるファッションとアートの融合ということですね。学生の方々と触れ合ったことで、刺激を受けるようなこともありましたか」

小林さん 「自由なカルチャーを謳歌している方々ですから、発想がとても自由だなと感じました。サンプルをお渡しした瞬間からインスピレーションが次々湧いてくるような方ばかりで。アップサイクルへの理解を深めてもらうことも大事ですが、まず漁網の生地を”見て作りたい”、”形にしたい”という意欲に触れることができました」

長濱さん 「みなさんが楽しんで作っているんだろうなと思うと、今から展示が楽しみですね」

小林さん 「さらに2023 S/Sの展示では披露される約26体の中からNo.1が選ばれます。そしてNo.1になった作品は表参道ヒルズ内の直営店での販売が決まっています」

長濱さん 「学生にとっても商品化は嬉しいことだと思いますが、購入できる機会があることもステキですね。私も今までいろんな形でSDGsについて勉強させていただいていますが、海洋ゴミはとても大きな問題だなと感じています。こうした問題に若い世代が携わっていけるのは本当にいいことだと思います」

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小林さん 「我々は、“アップサイクルは付加価値を高めること”だと思っています。我々の知識や技術を提供することで、若い世代の人たちが新たな挑戦ができる、そして新たな付加価値のあるものが生まれることは両者にとってウィンウィンの関係になります。こうした環境づくりや育成にもこれから力を入れていきたいですね」

長濱さん 「いろんなアイデアを形にしてアップサイクルを実現されているDAIWAさんですが、今後の活動で予定されていることがあればお聞かせください」

小林さん 「漁網の生地はレインウエアだけでなく、ニットやバッグなどにも対応できる素材作りに取り組んでいます。そして今ファッション業界はある意味、転換期でもあると感じています。ファッションと環境、この2つを実現させていくには、若い世代はもちろん、国を超えて理解を深めることにも力を注ぎたいですね」

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BE EARTH-FRIENDLY -漁網アップサイクルプロジェクト-
会期:2022年9月1日(木)~9月3日(土)
会場:渋谷ヒカリエ 8F 8/COURT(東京都渋谷区渋谷2-21-1 8階)
営業時間:11:30 – 20:00(最終日は撤去作業の為早まる可能性あり)
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■長濱ねる プロフィール
1998年9月4⽇、長崎県⽣まれ。
TV番組『セブンルール』(カンテレ/フジテレビ系)・『離島で発見!ラストファミリー』(NHK総合)のMCや『ダ・ヴィンチ』でのエッセイの執筆、また『FRaUweb』でのSDGs連載やNHK・SDGsキャ ンペーン『未来へ17アクション』PR大使を務めるなど、幅広い分野で活躍中。趣味は読書、音楽鑑賞。

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