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Shinya Miyaura  宮浦 晋哉
繊維産地ジャーナリスト、Secori Gallery代表/東京都中央区
Journalist of Japanese fabric and history & Secori Gallery/Chuo-ku, Tokyo

1987年千葉県生まれ。London College of Fashion在学中に学内コンペで書いた論文をきっかけに、日本のものづくりの創出と発展を目指した「Secori Gallery」を創業。産地を回りながら、書籍『Secori Book』の出版、展示会の企画、職人を招き日本のものづくりについて議論するシンポジウムの企画、製品開発に携わる。2013年9月、各産地で出逢った感動を集めたコミュニティースペース兼ショールーム「セコリ荘」を設立。

Born in Chiba, Japan, in 1987. Starting with a thesis paper written for an in-school competition while studying at the London College of Fashion, Miyaura established “Secori Gallery”, aiming for the development and creation of Japanese manufacturing. While traveling around local production areas, Miyaura was involved with the publishing of a book titled “Secori Book,” the planning of exhibitions, the planning of symposiums to discuss Japanese manufacturing by inviting artisans, and product development. In September, 2013, he established the “Secori Manor,” which is a showroom and community space featuring collections of impressive moments that Miyaura met during his travels.

[ URL ] http://secorigallery.com/

はじめまして。
FEB 18, 2014

はじめまして。

Secori Galleryという事業を運営している宮浦と申します。

活動を立ち上げた当時までさかのぼると、服飾の大学を卒業後、企業の支援を受けて渡英しました。そこで作成した事業計画では、日本のものづくりを新しい視点で国内外に発信していきたいというものでした。ロンドンにあるLondon College of Fashionという大学に在籍しながら、メディアやマーケットについて学ぶコースが1年を経つ頃に、学校内で企画コンペの募集がありました。渡英時に作った事業計画を練り直し、エントリーしました。

それが「Secori Gallery」のはじまりで、日本にある素敵なものづくりを、各地の人々と連携して多方面に知ってもらいたいという思いでした。

その後、ロンドン在住時に2シーズン、展示会の企画をしました。

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最初の展示会はold streetのギャラリーで開催しました

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2度目の展示会は、Shoreditchにあるギャラリーで開催しました。この時はじめてロンドンのプレス会社の門を叩き、本格的なオーダーも受けました。

ヨーロッパの多くのブランド関係者が日本の素材に高い関心があり、大多数のブランドが素材を取り寄せた経験があること、最新のコレクションでも使っていることを知りました。同時に、展示会中に来てくれたお客さん、メディア関係者、ショップ関係者の方々も日本製品、素材に高い関心があることがとにかく印象的でした。しかし、自分自身がほとんどものづくりの現場に行ったことがなく、ヨーロッパの人でも知っている日本の繊維企業を知りませんでした。キュレーターを自称していましたが、とにかく勉強不足を痛感して「もっと現場を知らないと」という思いが高まり、帰国をして、国内の工場の見学をはじめました。

大学に在籍中の産地研修で工場に訪れた経験ほどしかなく、何が最適な見学方法かわからなかったので、各産地にある組合や自治体に連絡を取り訪問させていただき、産地の歴史を学び、訪問可能な工場に電話をして受け入れて頂いたところから訪れました。北陸から九州まで沢山の繊維工場・工房があり、週に1度から2週間に1度のペースで訪れるようになりました。繊維のこと、産地のこと、時には製品のことでメモ用のノートがどんどん増えていきました。今まで全く知らなかった世界、現場の魅力、感動を撮らせて頂いた写真と併せて編集して、書籍にまとめようと思いました。

そこで翌年に発表したのが、『Secori Book』という書籍で、工場の取材ページだけでなく、デザイナーさんと一緒に工場や工房を訪れたものづくりの過程も伝えようと思いました。書籍出版を記念して、職人さんとデザイナーさんのコラボレーション製品の展示会を開催しました。

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渋谷PARCO内のぴゃるこで開催しました。

このとき、撮りためていた動画をつなぎショートムービーも作りました。
産地動画 : http://www.youtube.com/watch?v=Z4eOZLn-umQ

一から糸や生地を作るとコストも跳ね上がりますが、職人さんとデザイナーさんが協同して新しいものを創り出す感動に魅了されました。継続して各産地の工場に訪問させて頂きながら、「現場にある感動」や「職人さんとデザイナーさんのものづくり」を根本から発信していきたいと思うようになりました。

記事にするだけではなく、職人さんを実際にお招きしてものづくりのお話をする場を目指したシンポジウムの開催もしています。
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週に1度から隔週で各産地に訪問しても、まだまだ訪れられていない地域もあるので、先方のご迷惑にならない範囲で訪問を続けていきたいと思っています。素敵な職人さんと素敵なデザイナーさんが出逢うきっかけ、お客さんが日本のものづくりを一歩近い距離で体感するきっかけになることを目指しています。

そうした思いもあり、イベントスペース兼ショールームである「セコリ荘」をはじめました。ここに各産地で出逢った感動を詰め込んで、共有できる場になればと思っています。

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