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Shinya Miyaura  宮浦 晋哉
繊維産地ジャーナリスト、Secori Gallery代表/東京都中央区
Journalist of Japanese fabric and history & Secori Gallery/Chuo-ku, Tokyo

1987年千葉県生まれ。London College of Fashion在学中に学内コンペで書いた論文をきっかけに、日本のものづくりの創出と発展を目指した「Secori Gallery」を創業。産地を回りながら、書籍『Secori Book』の出版、展示会の企画、職人を招き日本のものづくりについて議論するシンポジウムの企画、製品開発に携わる。2013年9月、各産地で出逢った感動を集めたコミュニティースペース兼ショールーム「セコリ荘」を設立。

Born in Chiba, Japan, in 1987. Starting with a thesis paper written for an in-school competition while studying at the London College of Fashion, Miyaura established “Secori Gallery”, aiming for the development and creation of Japanese manufacturing. While traveling around local production areas, Miyaura was involved with the publishing of a book titled “Secori Book,” the planning of exhibitions, the planning of symposiums to discuss Japanese manufacturing by inviting artisans, and product development. In September, 2013, he established the “Secori Manor,” which is a showroom and community space featuring collections of impressive moments that Miyaura met during his travels.

[ URL ] http://secorigallery.com/

尾州訪問
JUL 09, 2014

尾州産地の工場見学に行ってきました。

愛知県の一宮市周辺は、奈良時代から毛織物の産地として栄えた地域で
現在も国内の毛織物の約80%が生産されています。

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そんな毛織物の産地へ、東京から弾丸ツアーをしました。
八王子の奥田染工場の奥田さんを中心とするこういった産地ツアーは不定期で企画されてきました。
いままで、丹後・浜松・富士吉田・十日町と訪問してきて、5回目の産地ツアーです。

各産地でつくる素材が変われば、設備や技術も変わるので、工場にお邪魔して現場で製造過程を学びながら、
デザイナーさんは次の企画に向けたリサーチも兼ねた遠征になります。

早朝の東京を出発して、先ず一宮地場産業ファッションデザインセンターに向かいました。

ここでは年に2回東京で開催されている、
産地の生地展「Bishu Material Exhibition」のアーカイブスワッチに触れることができます。
各スワッチに年代と、機屋さんの名前も書いているので、

気になった素材メーカーさんがあれば、ご相談もできる尾州の生地展は尾州産地の窓口的な存在です。

珍しい生地に、皆さん釘付けです。

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 毛織物はやはり多様な加工があるので、

想像も膨らみ、工場見学への期待も高まります。

このサイトでもご一緒させて頂いている中伝毛織さんへ。

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中島社長が直々にご案内して下さいました。

中伝さんは、シャトル織機からエアー織機まで、さまざまな種類の織機、編み機まで導入されています。

工場内も撮影可能で、学校の工場見学なども積極的に受け入れているそうで、非常に開かれております。

こちらは経糸をつくる整経機です。

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試織用の部分整経機もありました。

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こちらは経糸を自動で準備できる装置です。
織布において、最も大変な作業の1つでもある綜絖、筬通り作業。
通常は職人さんの手作業ですが、この機械では経糸がスピーディーに入っていきます。

さまざまな種類の筬もありました。

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フロアいっぱいに織機が並びます。

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布帛だけでなく多くのニット機もありました。

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チーズ染め釜も巨大です。

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貴重な一貫設備のある中伝さんの工場の隅々まで見学させて頂きました。

詳細は中伝さんのページで楽しみにしつつ、

次回は他の素材の製造工程もレポートしていきたいと思います。

 

<July 2014>

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