Rakuten Fashion Week TOKYO 2025 A/W 3/18(火) 速報
「Rakuten Fashion Week TOKYO(Rakuten FWT)2025 A/W」(主催:一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、本日2日目を迎えました。初日夜に行われたブランドも含め、2日目ハイライトをレポートします。
-初日3/17(月)に発表されたブランド –
「FETICO(フェティコ)」(18:00~) ダンスホール新世




フェティコが今季のミューズに掲げたのはベティ・ペイジ。「官能的でありながらチャーミングである、独自のスタイルを確立しているところに憧れていた」とデザイナーの舟山氏は言います。バニー・イェーガーが撮影したベティの写真集『Queen of Curves』をインスピレーション源に、フェティコ流の50年代クラシック、そしてボンテージスタイルを表現しました。
写真集に写っていたレオパード柄に導かれ、ブランド初のレオパードプリントを制作。ニットやドレスに用いてコレクションにアクセントを加えています。ランジェリーライクなドレスやコルセット風のディテールなど、ブランドらしさは安定の一方で、クラシックの王道であるフィット&フレアのシルエットを取り入れ新たな側面を見せました。
歩きやすいと評判のオリジナルシューズはロングブーツとパンプスが登場。背中が大きくあいたフェティコの服を最も美しく着こなせる、オリジナルのカップ付きキャミソールがパワーアップして再登場します。
「yoshiokubo(ヨシオクボ)」(19:00~)浅草花やし


舞台は閉園後の浅草花やしき。前回の喜劇仕立てのショーに続き、今回もエンターテイメントをぎゅっと詰め込みました。今季のテーマは「KESSAKU」。優れた作品を指す「傑作」ではなく、大阪弁で「思わず感心する」「その発想はなかった!」という不意を突かれた感動を意味する「傑作」です。
コレクションを彩るのは、迷路のように縦横無尽に走る切り替えや、作り込まれたカッティング、リズミカルなギャザーなど、複雑な構造をこれでもかと突き詰めたシティウェア。浮世絵のようにも見えるスノーボード柄のジャカードや超薄手のナイロンを使用した巨大バッグなど、アイキャッチなアイテムも。
ラストは久保氏がジェットコースターに乗ってほんの一瞬だけ登場。もしかしたらファッションウィーク史上最も高速のデザイナー挨拶だったかもしれません。まさに「こりゃ傑作やわ」。
「HYKE(ハイク)」(20:30~) 有明アリーナ
初日のランウェイショーのトリを務めたのは、5年ぶりにフィジカルで発表を行なったHYKE。想定外の春の寒さを忘れさせるほどの熱気と期待が、有明アリーナの広大なスペースを満たします。いつも映像制作を担当しているというチームも入り、ランウェイの演出と映像作品の考えを融合させた見せ方をしたかったという今季。ものづくりに関しても、服の揺らぎや計算されたレイヤードなど、動いた時の見え方を意識して作ったといいます。コレクションのアクセントになっている浅めのニット帽は、デザイナーが好きなアメリカン・ニューシネマの俳優からインスパイアされたもの。




毎シーズン注目を集めるコラボレーションも多数登場。トレイルランニングに特化したライン「TNFH THE NORTH FACE × HYKE」や、「E5 eyevan」とのアイウェア、日本のジュエリーブランド「END CUSTOM JEWELLERS」とのアクセサリー、「BEAUTIFUL SHOES」とのチロリアンシューズなどがお披露目されました。デザイナーのふたりが囲み取材で語ったのは、
東京で発表することへの思い。「明るいニュースがあまり多くはない今、東京発のブランドとして少しでも明るい話題を提供できれば」。隅々まで計算されたコレクションと静かに熱い想いをうけ、襟を正す一夜となりました。
「meagratia(メアグラーティア)」(21:30~) オンライン発表


メアグラーティアは「A piece of nostalgia」をテーマに、デザイナーの関根氏がファッションに目覚め、刺激を受けた10代の邂逅と交錯を描きました。
ブランドの根幹にあるパンクファッションや学生時代を彷彿とさせるスクールテイストなどを、現在の思考回路で具現化したといいます。撮影を行ったのは、ファッションに憧れがむしゃらに出会いや情報を求め通った原宿の地。原点回帰としてではなく、meagratiaのデザイナーとて、“今”を表現したコレクションです。
ブランドを象徴する花はジャケットのサイドに立体的に施されています。学校のエンブレムを思わせるパッチやプリントが施されたシャツやスウェットなど、テーマを体現するアイテムも。
公式Youtubeよりコレクションムービーをご覧ください。
本日3/18(火)に発表されたブランド –
「NON TOKYO(ノントーキョー)」(14:00~)科学技術館


“ロマンティックレジャー”をブランドコンセプトに掲げるノントーキョーが、3年ぶりにショーを開催。“下町のギャンブラーの生き様”がテーマという今季のインスピレーション源は、競馬場に出
没するおじさんたちのファッション!誰もが「競馬場のおじさん」というワードだけで想像できるフィッシングベストや謎の月桂樹のキャップなどを、スポーティー×ガーリーなノントーキョー流に
アレンジ。スタイリングに新聞やペンを取り入れるなど、解像度の高い演出に思わず笑みがこぼれます。
カラーファーや三角巾などトレンド感のあるアイテム使いも注目。ブランドが得意とするグラフィックには、デザイナー自身が散歩中に撮った風景やmixi2で知り合った競馬好きのおじさんからもらった写真、AI生成したピンクの馬などを盛り込んでいます。
馬のたてがみやおじさんの無造作ヘアをイメージしたボサボサヘアが、ランウェイならではのムードをより高めていました。
「KANEMASA PHIL.(カネマサ フィル)」(15:30~)
スパイラルホール (スパイラル 3F)


TOKYO FASHION AWARD 2025を受賞したKANEMASA PHIL.がブランドとして初となるランウェイを開催しました。同ブランドは1964年創業のカネマサ莫大小株式会社が手掛けるオリジナルブランド。すべてに自社製のジャージ生地を使用しており、その上質な素材使いは人が着て歩くランウェイでより際立ちます。
今季はダンディズムに大きな影響を与えたブリティッシュ・トラディショナルに着目。現代のライフスタイルに馴染むように、リラックス感のある素材や優しいカラーパレットでブリティッシュ・トラディショナルをソフトに表現しました。ハイゲージのウールヘリンボーンやカシミヤの高密度タイプライターのセットアップなど、技術が光るアイテムが目白押し。共布を使ったスタイリングが素材感の良さをより強調しています。クリエイティブ・ディレクター 馬場 賢吾氏は囲み取材
で今後について問われると、「世界に知ってもらうために海外進出には力を入れたい。テキスタイルの可能性をさらに追求し、ランウェイも表現の可能性の一つとして続けていけたら」と語りました。
「TAE ASHIDA(タエ アシダ)」(16:30~)大手町三井ホール



最新LEDを駆使した光り輝くランウェイで多くのセレブリティを迎えたタエアシダ。今季は「Eternal Threads – Weaving the Past and Future」をテーマに、水上の波紋や空気の渇き、光の動き、自然の中にある色の沈澱など、時間の移ろいを捉えました。日常の中で見慣れた景色が再構築されていくイメージを、フューシャピンクやエメラルドグリーン、ライムイエローなどの鮮やかなカラーや上質なテキスタイルで表現しています。冨永愛氏の長男でモデルの冨永章胤氏がランウェイに登場しました。
「HUMMEL 00(ヒュンメル オー)」(18:00~)
代々木体育館 渋谷門側 屋外


HUMMEL 00 は1923年に創業したデンマークのスポーツブランド、HUMMELが手掛けるファッションライン。2シーズン目となる今季よりデザイナーに森川マサノリ氏を迎え、100年に及ぶブランドの歴史を現代風にアップデートしスポーツの要素を取り入れた都会的なウェアを展開しています。
森川氏はブランドの初期に見られた蜂のロゴ“バンブルビー”を再提案。エンブレム刺繍としてジャケットに施されたり、ジャージの背中にラインストーンでデザインされるなど、さまざまなポイントで活用しています。
V字模様の“シェブロン柄”もソックスやトラックジャケットのアクセントに。ラストルックはアーカイブのユニフォームをリデザインしたもの。森川氏は「今回はイントロダクション的なランウェイになった。まだ出していないアプローチもあるので、次回見せられたら」と今後についても語りました。
TRANOÏ TOKYO A/W 25-26 が本日より開催


2024年9月に第一回を迎えたTranoï Tokyoが、さらにパワーアップして戻ってきました。第二回となる今季は日本と国内外の170以上のブランドが集結。フランスの今を代表するJEANNE FRIOTとGAUCHEREをゲストブランドとして迎えています。会場は朝から新たなブランドに出会うべく来場したバイヤーやプレス関係者で賑わいを見せました。前回から参加しているブランドに様子を伺うと「今回はより濃い出会いがありそうです」と気合いをみせました。
日程:3月18日(火)〜3月19日(水)
時間:10:00-19:00
会場:ベルサール渋谷ファースト
主催: TRANOÏ
(プルミエール・ヴィジョン・ジャパン株式会社)
公式サイト:https://www.tranoi.com/e/tokyo
※来場の際は公式サイトからの事前登録をお願いいたします。
※一部を除き写真は©JFWOになります。