Interview & Report

渡部 宏一 Kohichi Watanabe

渡部 宏一 Kohichi Watanabe RAINMAKER(レインメーカー)

RAINMAKER Designer

渡部宏一 ファウンダー / デザイナー
1980年生まれ.

商業施設設計者である父の影響を
受け、デザインを学ぶ.

1998年MORIKAGE SHIRTS KYOTOにて就業.
オーダーメイド及び既製服のデザイン/製造を学ぶ.

2008年AW N4 立ち上げ.
2008年AW–2013年SS N4デザイナーとしてメンズコレクションを発表.

2013年AW 自身のレーベルRAINMAKER立ち上げ.

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2013年に京都を拠点に設立された、RAINMAKER。過去6回RakutenFWTに参加、またコロナ禍においてはオンラインでの発表を続けている。今回2023 S/Sでもオンラインでの参加を予定しているRAINMAKRに、オンラインでの発表の価値やデザイナーとしての今後の展望など伺った。

現在のビジネス概況について教えてください。

派手ではありませんが、毎シーズン少しづつ成長を重ねています。
取扱いくださっている各店舗さまでも、着実にファンを増やしていただいているよう感じています。

直営店についてはコロナ以降、多くの遠方のお客さまとも関係性を築くことができたことで実店舗・EC共に好調と言って良いと思います。

ブランドのコンセプトなどを教えてください。

歴史や伝統に学び、ただそれを焼き直すのではなく
現代的なアップデートを目標に洋服を製作しています。
また、日本の伝統的な民族衣装である和装に着想を得て表層的なアプローチ、
構造的なアプローチによって表現した商品も展開しています

これまでに影響を受けたデザイナーや、モノづくりにおけるインスピレーションは、どんなことから刺激を受けますか。

ブランドコンセプトとも重複しますが、【日本】というキーワードから得るインスピレーションは多いと思います。
それは、歴史や技法、アウトライン、構造等多岐にわたります。

伝統工芸に携わる方々とも接する機会が多く
そういった方々からは多くの刺激をいただいています。

2023S/Sシーズンも昨シーズンに引き続き、オンラインでのRFWTの参加となりますが、どういった経緯でオンラインでのコレクション発表を決めたのでしょうか。

コロナ禍になり、オンラインでの参加が可能になったタイミングから
活動拠点である京都を舞台にしたランウェイショーのムービー発表に切り替えました。
オンラインの参加であれば、地の利を活かした撮影も行えるので僕たちのアイデンティティをより示すことができるのではないか?と考えています。
*今後は京都に限らず、少し範囲を広げた地域での撮影も視野にいれています。

また、フィジカルショーではなくデジタルだからこそできる表現の幅にも魅力を感じているという理由もあります。

過去オンラインでの発表をしてみて、なにか手応えなどはありましたでしょうか。

Rakuten Fashion Week TOKYOという注目を集めるプラットフォームでの発表により、着実な認知度の向上を感じています。
撮影のロケーションも手伝って、発表を楽しみにしてくださっている方もとても多いように思います。

昨シーズンは京都にある舞鶴赤れんがパークで雪が降る中でのシーンがとても印象的でしたが、今シーズンはどういったテーマ・構成を考えておりますでしょうか。

私にとっても、昨シーズンのショームービーはとても印象に残る撮影になりました。
雪が降る中でのランウェイショーは狙いでしたが、勿論、こちらでコントロールすることはできません。
撮影前日は全く雪の無い状況で、祈るような思いで撮影当日を迎えました。

結果、深夜から雪がちらつき始め、本番日には無事降雪。
自然な降雪での撮影を実現するため、本編ムービーでは1テイクで望みましたが、ショーの中盤から後半には後光がさしたような綺麗な自然光もさしこみ、より幻想的な映像になりました。

今シーズンについては、楽しみを残しておくためにも現段階ではふせておきたいと思いますが、今回のショーではサプライズもありますので、どうか発表をお待ち願えると嬉しく思います。

 

ブランドとして、またはデザイナーとして今後の展望を教えてください。

これはブランドを立ち上げた当初から描いている画なのですが、将来的には自社工場を構えもの作りを続けていける体制を構築したいと思っています。

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