Interview & Report
Interview & Report

土居 哲也 Tetsuya Doi

土居 哲也 Tetsuya Doi Re:quaL≡ (リコール)

TOKYO FASHION AWARD 2020受賞デザイナー

東京モード学園/文化ファッション大学院大学卒業後、coconogacco/Meにてファッションデザインに従事する。
その後、Re:quaL≡(リコール)として活動を開始。第34回イエール国際モードフェスティバル モード部門Honourable mention from the jury受賞。2020 A/WCollectionより東京コレクション参加。TOKYO FASHION AWARD 2020 WINNER big design award FINALIST

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2019年「第34回イエール国際モードフェスティバル」に出品しファッション部門のファイナリストに選ばれ、審査員特別賞を受賞したRe:quaL≡(リコール)。その後、パリで初となるショーを開催し、昨年10月には「TOKYO FASHION AWARD」の第6回受賞デザイナーに選出され、今年10月には東京で凱旋ショーを開催。2016年のブランド設立以降、急成長を続けるブランドを率いるデザイナーの土居哲也氏に、ブランドのこれまでと未来への展望を伺った。

ご自身でブランドを立ち上げるまでの経緯を教えてください。

ファッションの勉強をした後、実は一度ニットの企画会社に就職しました。そこで働くうちに、BFGUやここのがっこうで学んできた“ファッション”と社会で求められる“アパレル”の違いを感じ、自身のファッションブランドをやりたいという思いが強くなり、そのまま自然な流れで今に至っています。 ブランドをスタートする前は、“HIDAKA”の日高さんのリサイクルビジネスを手伝っていて、インポートブランドから国内ブランドまで1日100着以上古着を見漁る日々が一年以上続きました。そうした、古着マーケットやブートレグにまみれている私生活をファッションに昇華させてみようと、リファレンスをモードに解釈するブランドとしてRe:quaL≡を立ち上げました。 昨年はシャネルがサポートするイエール国際モードフェスティバルで審査員特別賞をいただき、その後今まではとにかく忙しくて休めない一年半だったなと時間の経過を感じています。

これまでに影響を受けたデザイナーやクリエイターは?

90年代後半のオランダ人デザイナーをリスペクトしています。アレクサンダー・ヴァン・スロベやニールス・クラバースなど、コンテンポラリーで面白い表現を実験的に試みていた方々です。彼らの思想に対して大きなリスペクトや愛があって、2020年を生きる今の伝え手として彼らの表現を継承していけたらと考えています。

毎シーズンのテーマはどのように決めていますか?

僕は明確にクリエイションとビジネスを分けて考えていて、テーマはビジネスのためにあるものだと思っています。クリエイションのためだけを考えるなら、見えないもの、曖昧なもの、空気感など、言葉に出来ないことを伝える方がエモーショナルですし、言葉としてわかりやすく記号化されてしまうテーマは設けない方がいい。プレゼンテーションとしても、非日常や違和感、夢、希望を伝えるのがショーで、ショーを見た段階では「着れる服じゃないじゃん!」と言われる服をスタイリングや見せ方を変えて展示会ではめちゃめちゃ売りの路線に変えていたりします。僕は服を一般のお客様に着てもらえることがハッピーなので、ショーでのプレゼンテーションを日常に落とすために、日常に近づけるためにテーマを設けています。

RequaL≡ 2021 S/S collection runway show

2021春夏シーズンは初めて東京でもショーを開催されましたが、ショーに対するこだわりを強く感じました。

とにかくショーが好きなんです。東コレも好きで昔からずっと見ていました。今後、ファッションやカルチャーは画面を通して消費されるものになり、ファッションブランドも服そのものを売らずに、服以外の媒体を売るような時代になるかもしれませんが、Re:quaL≡はクリエーションを追い続けるブランドとして、世界観を魅せたいので、ショーを続けていきたいですね。

TOKYO FASHION AWARD 2020の受賞デザイナーとして、パリでのショールーム、さらに東京でのランウェイショーも経験するなど、ブランドとして次のステージに進んでいますが、今後の展望についてお聞かせください。

一番の目標はパリコレでのショーです。パリは街とモードが連動している特別な場所ですし、僕自身がメゾンに対する憧れがとても大きいのもあって、モードとして魅せることにこだわっていきたいので、パリで発表したい。また、社会の基準を満たし、世間から認められるブランドでありたいとも思っているので、LVMHプライズにも挑戦していきます。Re:quaL≡が提案している過去を通して伝えていくファッションは、飽和するファッション業界に対して何かできることがあると思っています。ビジネス展望としては、街との相性の良さを感じるので、中国を始めとしたアジア市場での展開を意識していますね。

Interview by Tomoko Kawasaki
Photography by Yohey Goto

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